エンタメ映画の本場、香港から
このように“混乱した”映画が送り出されることに、
香港が今、陥っている危機の深さを実感しました。
かなり前知識ある状態で見ましたが、
映画自体はちょっと辛かった…
長く感じてしまいました。
やはりオムニバスの映画で、強いメッセージを発するためには、
複数のストーリーから、一つのテーマを
浮き彫りにしていく強烈な意思と、
高い技術が必要で、
それさ、唯一の存在である監督のもとでなければ、
なかなか成立し得ないものだと認識しました。
それでも今作には非常に重要なメッセージがあり、
それは5人の監督とプロデューサーの
合作というカタチでしか、
成し得なかった挑戦だったと思います。
本当に惜しむらくは、
恐らく「冬のセミ」という作品が不要だった…
パッチワークで創るという作戦を選択した以上、
一つ一つのストーリーは、
明確な断片を描いて欲しかった。
「冬のセミ」以外は、
それはうまく行っていたと思う。
または「冬のセミ」を最後にして欲しかったが、
恐らく抽象的過ぎて、最後には置き辛かったのでは…
ぜひ、気鋭の監督たちには、
世界に訴える新たな“武器”の創作を
続けていただけることを期待したいし、
そういう環境が続くことを祈りたいです。
エールを込めて、四つ星に。