期待通りに楽しめる作品。
今、週刊誌がスクープ連発で再び存在感を示す中で、
“文春に負けじ”とばかりに、
スクープで復権を目指す写真週刊誌というのが、
今っぽいし、リアル。
スクープを狙うノウハウも興味深い。
映像は切れ味があり、パリっとしてる。
ネタがネタだけに東京の「夜の顔」の切り取りが的確!
役者さんがそれぞれハマリ役で、魅力全開。
二階堂ふみさんは、今の駆け出しの
記者・編集者として本当にいそう。
それなりにいろいろ分かってしまっていて、
それ故に、いつもモヤモヤしている。
良い出会いがあると一気に成長したりする。
その感じが凄くリアル。
福山雅治さんも居そう。なりきってる!
存在感半端ない。
吉田羊さん、カッコいいし、居なくはない。
たぶん仕事できない記者には容赦ないタイプ。
リリー・フランキーさんも安定の⁉︎の怪演ぶり。
背景は謎ばかりでも、あまり疑問に感じさせない!
もう一声だと感じてしまう部分は、
話を転がし過ぎ。欲張り過ぎかな、という部分。
題材が良いからこそ、もっと前半〜中盤を、
じっくり見せる形にしてもらいたかった。
人を「撮る」ことは難しい。
ある意味「暴力」だから、迷いがあれば撮れない。
一方で、人を撮るわけだから、
人の心理には敏感でなければいけない。
それが道義的な動機であろうが、なかろうが。
その辺りで「中年パパラッチ」のリアルな哀愁に、
もっと共感したかった、と思うのは欲張りか…
もちろん、その雰囲気はよく出ていて、
そんなに難しい話ではないので、
分かるといえば分かる。
実は、事情に詳しい人ほど楽しめる映画かも。
「現場」のシーンの面白さや、軽妙な会話から、
際どい仕事の雰囲気を、楽しく堪能できます!
「野球ネタ」ツボでした。