最新映画見てきました!

最新映画を中心に感想を書いていきます。評価は★の数で!自分が満足しそうな映画を中心に見て、その中での相対的な評価ですので、基本的に★★★以上はおススメです!

【レンタル】ルーム 評価 感想 レビュー ★★★★★

f:id:gyaro311:20161207003821j:image

生まれることは素晴らしく、

生きていることは素晴らしい。

それを「人間の尊厳」と呼ぶ・・・

この映画は、そんな根源的な問いを、

観ている人に真剣に考えさせてしまう。

 

それも、全く思わぬ角度から。

そして、とても難しい角度から。

 

「ルーム」はママからすれば、忌々しい場所。

本来あるべきだった人生をぶち壊した場所。

それでも、息子のジャックを

唯一の希望として、生き抜いてきた。

 

「ルーム」で生まれたジャックは、

5歳になるまで、そこだけで楽しさを探し、

人生のメッセージを探してきた。

母だけと接して、生き続けてきた。

 

それは、不幸としか言いようのないこと。

絶対に受け入れ難いことだが、

それでも「生まれた」こと.

そして「生き抜く」こと自体を

肯定しない限り、次には進めない・・・

「ルーム」が人生の一部であることを

どうしても、受け入れなければいけないのだ。

 

その時、そこで生まれたジャックには、

受け入れる以外の選択肢がない。

一方で、母はその事実を

能動的に、選択的に、

受け入れなければならない。

母と子は、お互いを唯一の

拠り所としているが、

実は、立場が真逆であることが、

この脚本の厳しさであり、凄みだ。

 

人はどんなに不運でも、失敗しても、

絶望せずにまた、生きる希望を

見出すことができるだろうか。

 

そして人は、

希望を持つことで、生き抜こうとする

全ての他人を、無条件に、

肯定することができるだろうか。

 

この映画は、極限の想定から

生きる意味を問いかけてきます。

 

映像的には、ジャック目線に

切り替わる所が非常に印象的で、

映像に緊迫感を与え、

ジャックの心の揺れを描いていました。

 

母と子を演じた役者がまた素晴らしい!

ママを演じたブリー・ラーソンさんは、

『ショート・ターム』を観た時も思いましたが、

非常にリアルで、シリアスだけど

魅せられてしまう…物凄い役者さんです。

 

そしてジャックを演じたジェイコブ君。

その演技を一度見てしまったら釘付け…

目を離すことができません…

 

凄まじい作品でした!

劇場で観たかった…