最新では全くないですが…遅ればせながら、きょう、ようやく鑑賞。
大スクリーンで、ど真ん中で観ることができて、
本当に良かったです。
五年前の東日本大震災で、日本人が突きつけられたこと…
海から突然、襲ってくる破壊。
眼前の危機にどう対応するのか。
抑制不能な、核の恐怖。
これらを、空想特撮映画『ゴジラ』として、再び世間に蘇らせてしまったことが、
この映画の凄さであり、日本映画の最大の特長ではないかと思う。
ぜひ、世界の人に見てもらいたい映画だ。
様々な角度から、感想が湧き出てくるし、できればもう一度、スクリーンで観てみたい。
最初に観て、映像的に印象に残ったのが、画角。
ゴジラの本格的な登場時に敢えて下半身しか見えない画角を使ったり、
首都の中心に迫る時は、ドロングの端っこ、画角から外れんばかりの所を、ゴジラが歩いていたり、
表現したいことが、画角を超えて、飛び出していた。
ストーリーで印象に残ったのが、日本の政治に対する監督の捉え方。
眼前に既に危機があるのに、そのスピードに即時に対応できなくて、『想定外』の責任をとる決断ができないのは、
東日本大震災で明らかになった通り。
では、強いリーダーが必要と、安易に行くかと思えば、やはり日本は合議の社会であり、
本質的なチームワークを求める方向へ話は、展開する。
危機を直視しつつ、覇道ではなく、王道を目指すべきだと、この映画は主張しているように見えた。
きっと監督の意志を強く反映したものだと思うし、日本はどこまでも、そうなんだろうなと、腑に落ちた。
CGとはいえ、自衛隊なども、相当動かしながら、表現仕切った映画。
東日本大震災を、綿密に調べ、震災を超えて、世界に訴えるべきメッセージを抽出し、
誰もが見たくなる作品に仕上げた制作者を賞賛すべきだと思います。