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最新映画見てきました!

最新映画を中心に感想を書いていきます。評価は★の数で!自分が満足しそうな映画を中心に見て、その中での相対的な評価ですので、基本的に★★★以上はおススメです!

エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に 評価 レビュー 感想★★★★

f:id:gyaro311:20160830203132j:plain6才の少年が成長する12年間を描いた『6才のボクが、大人になるまで。』。

そして新学期を迎えた高校生の日常を描いた、『バッド・チューニング』を世に出した、

リチャード・リンクレイター監督が、その2作の精神的続編として描いたこの映画。

冒頭より怒涛の展開です!

すぐに映画の中に引き込まれ、見ている内に、自然と身体が動き出してしまうような、そんな作品です。

 

映画で描くのは、たった3日間の出来事。

それはまだ、自分を中心に世界が回っていると思える時代の、

おそらくは絶頂の宴の様子です。

 

多くの人はこの世に生まれた時から、青春時代のある時期まで、

意識として、世界の中心にいると思います。

映画の主人公も、おそらく家庭で愛されて育ち、

野球という特技に出会い、

高校生まで野球チームのエースとして、特別な存在であり続けました。

そして、強豪大学からスカウトされて、より大きな世界の入り口に立ちます。

 

この映画は、大学の野球チームの寮に入ってから、

大学が始まるまでの3日間を切り取ったもの。

なぜこの時期だったのでしょうか?

 

いざ大学が始まった時から、彼は徐々に世界の中心から、引きずりおろされていく可能性が高いからだと思います。

ほとんどの場合、それが現実だから…

 

自分の世界が広がり、その中で挫折し、何かを諦める中で、

自分の居場所を自分で見つけていかなければならなくなるのです。

 

映画が切り取っているのは、その世間の荒波に漕ぎ出す直前・・・

自我の絶頂にある若者の、最後の宴の様子です。

 

その絶頂の3日間の中でも、彼らが世界の中心から引きずりおろされることを

予感させる兆候は現れます。

 

主人公は高校生の時、強豪チームのエースでしたが、

実績は州で2位。既に1位ではないのです。

練習試合では、渾身の速球を、先輩に簡単に打たれてしまいます。

偶然出会った高校時代のチームメートは卒業と同時に野球をやめ、

パンク好きへのイメチェンを果たしていました。

 

それでも、この3日間、彼は「特別な存在」としての絶頂を謳歌します。

一目惚れした女性がいれば、振られることなど全く恐れずに、

アプローチし、その願いも叶うのです。

 

彼と彼女の趣向は全く違い、芸術的な彼女の話題にはついていけませんが、

それでも2人にとっては、この時に出会った喜びのほうが、遥かに勝るのです。

 

野球部一のナンパの達人は、こう言って口説きます。

『後悔するのは、やったことではなく、やらなかったことだ』と。

 

そんな人生最強の時期は、やはり長くは続かないでしょう。

世界は自分を中心に回っていたわけではない・・・

そのことを知る季節は遠からずやってきます。

 

でも来たるべきその時に、人生最強の時期を存分に謳歌した人の方が

「諦める」ことも、またしやすいのかなと感じました。

 

因みに「あきらめる」という言葉には、

「諦める」という字と「明らめる」という字があります。

 

「明らめる」の意味を辞書で引くと、

① 事情や理由を明らかにする。はっきりさせる。

② 心を明るく楽しくする。気持ちを晴れやかにする。

とあります。

 

宴から覚め、世界の中心にはいられなくなった時にも、

明るく楽しく生きていけるよう、心を磨いていきたいものだと・・・

なぜ、あの映画で、こんな説教くさい感想になってしまったのか、よく分かりませんが・・・

きっと誰にでも訪れる、若さの絶頂の感じを、この映画が思い出させてくれるからだと思います。

映画自体は、理屈抜きに楽しめる、間違いなくおすすめの映画です!

 

順番が逆になってしまったのが残念ですが、

早いうちに、まずは、リンクレイター監督の出世作

『6才のボクが、大人になるまで』を見ようと思います!