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最新映画見てきました!

最新映画を中心に感想を書いていきます。評価は★の数で!自分が満足しそうな映画を中心に見て、その中での相対的な評価ですので、基本的に★★★以上はおススメです!

奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ 評価 レビュー 感想★★★★★

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この映画は「言葉」が突き刺さってくる映画でした。社会背景を知らないと、真意を呑み込めないような言葉も出てきます。

ドキュメンタリー映画の「言葉」のようだ…と思って見ていましたが、鑑賞後に映画の成り立ちを知って納得しました。

映画は、落ちこぼれクラスを変えた、ある「授業」の物語。実話を元にしていて、生徒役の中心人物、マリック君を演じる、アハメッド・ドゥラメさんの体験が映画化されたものです。

マリック君は、実際に映画監督を志望する学生…つまり本人の役で登場しています。彼の体験の詳細が脚本化されたそうです。他の生徒役も、若い俳優と演技経験のない生徒が混在し、戦時中に「アウシュヴィッツ」で何が起こったのか、撮影のための「授業」を通じて、歴史を追体験していきます。

そこに教師役の、アリアンヌ・アスカリッドさんの迫真の「教え」が加わり、「奇跡の教室」がスクリーン上で、再現されています。

映画の背景にあるのは、ヨーロッパが直面する移民の問題です。学校の中では「スカーフ」の着用が禁止されていて、冒頭のシーンで、イスラム教徒の女子生徒と教師が激しく口論します。異なる文化や宗教を持つ人たちが融合して生きていくために、どんなルールが必要なのか?人間の尊厳を守るために、互いに何を許容しなければいけないのか?この映画が伝えようとしているテーマだと思いました。

この映画を見た後に、イギリスは国民投票でユーロ離脱を決めました。背景には豊かさを求めてイギリスに押し寄せる、移民への不満がありました。

ユーロがシェンゲン協定で、域内の人の移動の自由を認めていることは人類の大きな実験であり、挑戦だと思います。自分と異なる人とどのように共生していけるのか?融合には限界があるのか?人の尊厳を守ることの難しさ…この映画は、いろいろな難題を、見る人に突き付けていると思いました。